大治町 M様邸です。
シンプルな平屋の家がいいとのご希望でした。
設計でかなりの時間を使いました。
平屋特有の中廊下の暗さだったり、風の抜けの悪さだったり。
自分なりに答えを出して形にしました。
この家の顔ともいえる南面の丸太の柱には根っこの広がりが付いたままの一番玉と呼ばれる丸太を使い、
シンプルの中にも有機感を持ってきました。
軒の出も1200程出して、大きな掃き出し窓から入ってくる夏と冬の日差しの入り方を計算してあります。
桁高が3メートル、そこからの勾配天井なので空間の広がりは普通の家よりかなりあります。
白い壁は不織布クロスで下地のボードも通常のものとは違います。
通気性、透湿性が高く室内の湿度環境の安定が図れます。
環境光も塗り壁のような柔らかなものになります。
キッチンカウンターも通常よりも高めで、手元、背面カップボード上に並ぶであろう家電を見えそうで見えないラインを奥様と徹底的に話し合い決めました。
絶妙な高さを探せたと思います。
見える部分は極力シンプルに。
多色になりがちな空間に入れずに白、木の色だけで治めれたと思います。
扉無しのパントリーを併設することでキッチン周りは常にすっきりさせておけます。
LDKと水周り、各居室との間に収納を授け目隠しとしてあります。
暗くなりがち、空気の流れが滞りがちな中廊下には開閉可能の天窓を付けてあります。
突き当りのスリットの縦滑り出し窓から風を呼び込みます。
トイレの手洗い周りもシンプルの中にもM様ご夫婦のセンスが出てますね。
洗面台も造作です。
シンクは最近お問い合わせが多いTOTOの実験用シンクを採用してあります。
大きくて深いので使い勝手はいいと思います。
鏡も畳1枚ほどあります。
天板も広いので身支度もラクですね。
この現場でもいろいろとお施主様にセルフビルドしていただきました。
外部の塗装、無塗装のフロアに蜜蝋ワックス塗りと。
愛着も沸いていただけますし、手入れの仕方も体で覚えていただけます。